税金の罠

小学生の頃、私は偉人伝が好きで色々な人の物語を読みました。その中で印象深かったのはヘレン・ケラーでした。彼女は三重苦の障がいを持ち、サリバン女史との出会いによって偉人と呼ばれる人になりました。サリバン女史の献身が、目と耳、声帯に障害を持つ彼女を常人を超えた人に変えたのです。そこには深く忍耐強い彼女への愛がありました。

15 年前起きた東日本大震災は、それまでの災害とは比べ物にならないほどの被害をもたらしました。地震による家屋の倒壊や火災だけでなく、多くの人命を奪った巨大な津波、そして原子力発電所事故による放射能汚染と、三つの苦しみが東北や東海地方を襲いました。そして原子力災害は今でも収束の目途はたたず今でも危険にさらされています。復興への支援活動は続いていますが道のりはまだ遠く、27000 人もの避難を余儀なくされている人々や心に傷を負った方々を私たちは忘れてはなりません。

イエスさまは、彼を十字架へと訴える勢力にさらされていました。しかも彼らの挑戦的な質問は、イエスさまを罠にはめる悪意に満ちたものでした。彼らはカファルナウムで神殿税の納入について問いただし、イエスさまは魚の口から出た銀貨をもって危機を乗り越えられました(マタイ 17:24)。そして今、彼らは皇帝への税金の納入について答えを迫り、納入しても納入しなくても訴えられる口実を見つけました。しかし、イエスさまは知恵を働かせ、銀貨を持ってこさせ「これは、だれの肖像と銘か」と逆に質問し、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい」と答え、彼らを驚かせました。

イエスさまのその答えは、この世のものは全て神のものであり、私たちが神様に返せるものは感謝しかないことを示します。「返しなさい」という言葉には負債の返済を意味する単語が使われています。この世の税金は支配者のためにではなく、この世に生きる者皆が平等に公平に幸せに生きるためにあり、また主体的に感謝して献げ合うことが勧められているのです。主は災害や貧しさに生きる者、豊かな者たちとも共にあります。「税金は愛である」と言った経済学者がいます。人を殺し苦しめるためのものではありません。(小田)

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